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『希望の現場 メタンハイドレート』青山千春・青山繁晴

2013/12/30(月) 18:35:39

希望の現場 メタンハイドレート 表紙 希望の現場 メタンハイドレート 裏表紙
      『希望の現場 メタンハイドレート

このブログを開設した当初から、「この本は紹介せねば。いつにしよう。」と思っていました。
8月頃に読んだ本だったのでなんとか年内にと思い、今日紹介します。

青山千春さんは海洋環境工学、海洋音響学、海洋地質学などを専門とされている研究者です。
配偶者である青山繁晴さんが設立された独立総合研究所でメタンハイドレートの研究をされています。

メタンハイドレートとは何ぞや?という方。
用意しておきました。
ウィキペディア [メタンハイドレート]


1997年に日本海でナホトカ号重油流出事故が発生しました。
その時、重油の流出量を調査するため、青山千春さんは魚群探知機で重油の調査をされたのです。

その調査の帰り、隠岐の島近くで海底からろうそくの炎のようなものが立ち上がっているのを魚群探知機が捉えたそうです。
その炎状のものは海底から600mもの高さがあったとのこと。

これが実はメタンハイドレートの粒が海中に湧出してできた「メタンプルーム」だったのです。

この魚群探知機でメタンハイドレートの堆積地を発見する手法は画期的だったようです。
それまではピストンコアリングという方法で調査していました。

メタンハイドレートがあるだろうと考えられる海底にコアラーという筒を海底に打ち込んで引き上げます。
そのコアラーを半分に割って内容物を調べるという方法です。
この方法だと100本打ちこんで1本メタンハイドレートが含まれていればいい方だったということです。

2004年、メタンプルームが出ている場所で、このピストンコアリングが行われました。
高い確率でメタンハイドレートを採取することに成功。

この方法を用いて日本海側で本格的な調査をしたいと思った青山千春さんは一人、資源エネルギー庁を訪れます。
調査船を借りる費用として1000万円の予算をつけてほしいと願い出たのです。

しかしそこで担当者から「国賊」扱いされてしまいます。

実はすでに国はメタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムという組織を設立していました。

[メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム] 通称 MH21

太平洋側でのメタンハイドレート採取に巨額予算をつけて研究開発を行っていたのです。
大きなプロジェクトが動いているのに、日本海側で予算をつけてほしいといった青山さんを国賊呼ばわりしたのです。

 普通の感覚をもった人なら、太平洋側より日本海側の方が有望そうなら、太平洋側につけられている予算を日本海へ回せないのかと考えると思います。
 
 青山繁晴曰く「それをできないのが日本が戦争に負けた大きな原因のひとつ」。

 たとえば戦艦大和を巨大戦艦として建造するという予算をつけたら、そこに業者をぶら下げ、役人をぶら下げる、学者もぶら下がってしまいます。

 現実的には巨大戦艦の時代は過ぎ、航空機の時代を日本海軍みずからが山本五十六連合艦隊司令長官の下、切り拓いていながら、大和を航空母艦に変更できなかった。

 それと同じように、メタンハイドレートの開発は太平洋側でやることになり、MH21というコンソーシアムをつくって、そこに予算をつけると、業者、役人、東大を中心とした学者たち、全部ぶら下がってしまいます。

 それで身動きが取れなくなるのだと思います。


しかし、その後、青山さんらの国や関係自治体への働きかけが功を奏し始めました。

海底資源を共同調査するための自治体の広域連合、「日本海連合」の発足もあって風向きが変わってきます。

[海洋エネルギー資源開発促進日本海連合] 通称 日本海連合

その設立の経緯もこの本の中で語られています。
日本海側に住むものとしては熱くなるところでした。

その後、自民党に政権が移ったこともあり、2013年になって初めて日本海側に予算がおりたそうです。


最近の動きがニュースになっていました。

産経ニュース[上越沖メタンハイドレート、表層型で初の掘削調査 来年度から経産省](2013.12.23)


132~199ページには青山繁晴さんが語る「希望の現場とは何だろう」が収録されています。
衝撃的なことが書かれていて、私は少なからず驚きました。

例えばこのように。

 この書を手にする国民にいちばん、理解してほしいことのひとつは、そもそも「予算」の意味が、国民と官僚とでは決定的に違うことです。(中略)
 
 日本の官僚は、自分の所属する課、所属する局、所属する省庁が、予算をどれほど取れるか、それだけが勝負であり感心ごとです。

 その予算で何が起きたかは、他人事です。まさかと思う人もいるでしょうが、単なる事実です。

 だから太平洋側を中心に賦存している、砂と混じり合っているメタンハイドレートに600億円近い予算と10年を超える年月を掛けて、まだ一粒のメタンハイドレートも実用化されていなくとも、そもそも何も問題はないのです。

 むしろ、もしも大規模に実用化されたりしては大変です。それは別問題が生じます。
 
 すなわち戦勝国の国際メジャー石油資本の仲介で中東の王様や独裁者から高い、あまりに高い、日本だけがほんとうに高く買っている天然ガスや石油を買う必要がなくなってしまいます。(中略)

 太平洋側を中心に賦存しているタイプのメタンハイドレートは、まさしく青山千春博士の簡潔な報告にあったとおりコストが掛かるからこそ、いくらか難しい言葉であえて言えば「世界のエネルギーの需給関係に影響を与えない」。

 だから、研究開発しても問題ない。
 
 平たく言えば、中東産の天然ガスよりずっと高いんだから「日本はどうぞ、気休めにおやりなさい」で終わるだろうから、予算をつけて問題なかったのです。


このあとに書かれている、青山繁晴さんが大手石油会社の社長と話された内容はもっと衝撃的です。
それは実際に読んで確かめてもらえば、と思います。


この本はかなり専門的なことも、噛み砕いて分かりやすく説明してあります。
図表や写真もカラーで載せてあって参照しながら読むと理解が深まります。

全くの素人でもすいすいと読み進められるのがいいところです。

メタンハイドレートとは?
メタンハイドレート採掘が実用化されたらどうなる?
そこに至るまでの障壁は?

日本の政治の闇まで見えてくる、青山夫妻渾身の現場レポートです。


『希望の現場 メタンハイドレート』
タイトルに込められた思いが強く伝わってきます。


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